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投稿日: 更新日: 代表弁護士 中川 浩秀

傷害罪で逮捕される場合とは?刑罰や構成要件を紹介

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傷害罪は、事件の重大性の他に、示談交渉の進み具合などによっても、逮捕や刑罰の有無が決まります。

傷害罪の構成要件及び、逮捕や刑罰の可能性についてご説明します。

傷害罪の構成要件

傷害罪の構成要件は、刑法第二百四条、第二百五条に根拠が置かれています。

第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第二百五条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

このように、傷害罪の構成要件は、「他人の身体の傷害」とされています。

さらに判例を踏まえて考えると、「傷害」とは相手にわかりやすく外的損傷を与えた、与えていないに関わらず、「人の生理機能に障害を加えること」であると定義することができます。

従って、判例の中には、肉体面への傷害だけではなく、「怒号等の嫌がらせによって他人を不安,抑うつ状態に陥れる行為(名古屋地判平成6年1月18日)」といった精神面への傷害にも、傷害罪が適用されているものがあります。

一方で、未遂の段階については、相手に外的損傷をあたえた傷害未遂(有形的方法)は暴行罪とされるのに対し、損傷を与えない傷害未遂(無形的方法)は、刑罰に問われない違いがあります。

なお、刑法第二百五条で規定されているように、「身体を傷害し、よって人を死亡させた者」に対しては、傷害致死罪が成立するため、法定刑が傷害罪に比べて重くなります。

傷害罪を犯したときの刑罰

刑法第二百四条に記されている通り、傷害罪の法定刑は「十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金」です。

この枠組みの中で、被害の甚大さ、及び行為態様の悪質度から刑罰の重さが決められます。

初犯であることは、減刑や執行猶予についての判断において、被告にとって有利に働くと考えられますが、確実ではありません

また、仮釈放については刑務所内の態度を基に刑務所長が判断を下すものなので、前科の有無は関係しません

むしろ、刑罰の軽減の判断においては、「被告人が反省の念を具体的な形で示すことができているかどうか」ということが重視されます。

反省の念を示すための具体的な方法としては示談交渉があり、謝罪や金銭的な賠償といった形で誠意を示すことで減刑される可能性があります。

傷害罪の時効

事件が刑事事件として起訴される場合、傷害罪の公訴時効は犯罪行為が終わった時点から数えて10年と定められています。

公訴とは、検察官が被疑者を裁判所に訴えることであり、時効である10年が過ぎた後は、検察官が傷害事件を、起訴することができなくなります

一方で、民事事件として、被害者が訴訟を起こす場合、賠償請求権の時効期間は、被害者が損害、及び加害者を知った時から数えて3年とされています。

公訴時効の場合と違って、損害の事実や加害者の正体が分かるまでは時効が進行しないというところに注意が必要です。

また、慰謝料請求権についても、賠償請求権と同じく、消滅時効が3年と定められていて、被害者が損害、及び加害者を知った時から時効が進行します。

傷害罪の逮捕は2種類

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、事件を起こした当日に、事件現場で逮捕されることです。

傷害事件の場合は、被害者や目撃者、あるいは通報によって現場に駆けつけた警察官に逮捕され、そのまま警察署に連行されるのが一般的です。

傷害事件で現行犯逮捕されるのは被害者が重症を負った場合

傷害罪で現行犯逮捕されるのは、被害者が重傷を負っているというケースが多いです。

事例としては、「首を絞め、重傷を負わせた」などの傷害事件があります。

また、「包丁を用いて、腹部を刺し、重症を負わせた」など、傷害の手段として、悪質な凶器が使われていたというのも、現行犯逮捕の傷害事件に多い特徴です。

後日逮捕

後日逮捕(正確には「通常逮捕」)とは、警察が裁判所に逮捕状を発行してもらい、それに基づいて事件後日に加害者を逮捕することを指します。

逮捕の時期については、捜査の進み具合によって変わるので、一概に目安はありませんが、単純な傷害事件であれば、1ヶ月以内、関係者が多数存在する複雑な事件であれば半年から1年かかることもあります。

証拠隠滅の可能性が高いときは後日逮捕

傷害事件において、加害者が後日逮捕されるケースについては、以下の3パターンがあります。

  • 傷害が重大なものであり、証拠を隠滅する可能性が高いと警察によって判断される場合
  • 加害者が容疑を不合理に否認している場合
  • 共犯者が多数存在する場合

不合理な否認とは、複数の関係者の証言や、明確な証拠があるにも関わらず、容疑を否認することで、この場合、警察は裁判所に逮捕状を請求した上で、後日逮捕に移る必要があります。

傷害罪が認められても逮捕されない場合

先程、傷害罪において後日逮捕が行われるケースの特徴を3つに分けてご説明しましたが、逆に、この3つの特徴に当てはまらない場合は、現行犯でない限り、逮捕されにくいとされています。

つまり、

  • 傷害が軽微で、証拠隠滅の可能性が低い
  • 傷害罪を犯したが、自白している
  • 単独犯である

という場合には、傷害罪が認められたとしても、逮捕されないことが多いです。

この場合、被害届が受理されたとしても、加害者には在宅が許され、その状態で警察が捜査や取り調べを行うことになります。

ただし、捜査中期間中に警察から呼び出しがあった場合は、随時警察署に出向き、捜査や取り調べに協力する必要があります。

示談によって逮捕されない可能性もある

軽微な傷害罪であれば、早期の段階で示談交渉を始め、被害者との間で示談が成立すれば、逮捕に至らない場合もあります。

また、示談が成立していれば、刑事手続においても、裁判が行われない、あるいは不起訴となって前科が付かない可能性があります。

示談を成立させるためには示談金と呼ばれる金銭的な賠償を被害者に支払う必要があります。

金額は、傷害の大小、被害者の処罰感情によって変わりますが、10~30万円程度でまとまることが多いです。

治療費に慰謝料としての金額を加えて支払うことで、具体的な形での誠意を示すことができます。

このように、示談において謝罪や金銭的な賠償を通じて、誠意を示すことができれば、逮捕されず、事件も不起訴となる可能性があります。

早期の解決を目指すなら弁護士に相談するのがベスト

傷害事件において加害者となってしまった場合、事件を不起訴に収めるためには出来るだけ早い段階で示談交渉に入る必要があります。

しかし、被害者感情を考慮すると、当事者同士での交渉は難しいため、示談にあたっては弁護士の協力が不可欠です。

また、弁護士に交渉を仲介してもらうことで、金額交渉においても、被害者の処罰感情に応え、尚且つ相場から外れない金額に収めることができます。

事件を早急に解決し、日常生活への干渉を防ぐためにも、早い段階で弁護士に相談することをお勧めします。

代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会
2010年司法試験合格。2011年弁護士登録。弁護士法人東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。同事務所の理念である「Update Japan」を実現するため、日々ベンチャー・スタートアップ法務に取り組んでいる。