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投稿日: 更新日: 代表弁護士 中川 浩秀

接見とは│接見時の差し入れや持ち物、弁護士に依頼するメリットを解説

刑事事件を起こしてしまった方、刑事事件の犯人であると疑われている方は、逮捕されると警察署内の留置場に身柄が拘束されます。

また、逮捕後に勾留という措置がとられた場合は、留置場若しくは拘置所に身柄が拘束されます。

そのときに、家族や弁護士と面会することを接見といいます

本記事では、家族や友人が身柄を拘束されてしまった方に向けて、接見の概要や対象者、差し入れできるもの、喜ばれるもの、弁護士による接見の意義について解説します。

接見とは

接見とは、身柄の拘束を受けている被疑者や被告人が、弁護人や弁護人の候補者、家族、友人と面会することをいいます。

被疑者とは、刑事事件の犯人である疑いをかけられて、捜査機関の捜査の対象になっている人です。

被疑者が身柄を拘束されている状態は、「逮捕されている」、若しくは「勾留されている」のいずれかになります。

被告人とは、起訴をされて裁判が終結していない人のことをいいます。

接見については、刑事訴訟法で以下のように規定されています。

「身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人になろうとする者(弁護士でない者にあっては、第三十一条第二項の許可があった後に限る。)と立会人なくして、接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる」(刑事訴訟法39条1項)

刑事訴訟法第39条1項の趣旨は、「身柄を拘束されている被告人や被疑者は、弁護人や弁護人候補者と立会人なしで接見したり、差し入れを受け取ったりすることができる」というものです。

誰でも接見可能?接見可能な人物とは

身柄拘束中の被疑者に接見することができる人物に、一律の制限はありません。
しかしながら、弁護士以外が接見する場合は、以下の制限があります。

  • 接見受付時間
    平日午前8時半〜午前11時頃と、午後1時から午後4時まで(施設により異なる)
  • 接見時間
    1回につき15分〜30分。
  • 接見可能人数
    1日1回、1回につき3人まで
  • 立会人
    一般の方が接見する場合は警察官が立ち会います。

首都圏近郊の拘置所の接見受付時間は以下の通りです。

拘置所名 午前の受付時間 午後の受付時間 駐車可能台数
東京拘置所 午前8時半〜午前11時半 午後12時半〜午後4時 100台
立川拘置所 10台
さいたま拘置支所 8台
熊谷拘置支所 午後1時〜午後4時 7台
横浜拘置支所 午後12時半〜午後4時 17台

引用:首都圏近郊拘置所の接見受付時間と駐車可能台数

また、「接見禁止」という措置がなされている場合は、家族や友人であっても面会することはできません。

原則として、逮捕されてから最長72時間は接見禁止処分とは関係なく弁護士以外は家族や友人であっても接見することはできません

接見する際に差入れはできる?持っていくと喜ばれるものとは

弁護士や家族や友人は、被疑者や被告人に差入れをすることができます

差入れは被疑者に直接渡すのではなく、差入れ窓口で申込用紙に記入して、申し込む必要があります。

その際は、本人確認書類と印鑑が必要です。

差入れ可能な物品、差入れが禁止されている物品

差入れが可能な物品は、現金、日用品、などです。

差入れ可能な物品は各留置場によって規定が異なりますので、事前に確認しておきましょう。

一般的には以下の物品は差入れが禁止されます。

  • 自殺の危険性があるもの(紐類や、ボールペンなどのとがった物)
  • 煙草
  • 食べ物(毒物が混入している可能性がある)

差し入れると喜ばれるもの

次のようなものは差し入れると喜ばれます。

下着

ほとんどの場合、逮捕は突然なされるので、身の回りの物を持ち合わせていません。

留置場や拘置所では下着の替えが用意されているものの、他人が使ったものですので、できれば自分の下着を身に着けたいと考える方が多いです。

現金

留置場や拘置所では、食べ物や物品を購入することができます。

そのための現金を差し入れると、喜ばれやすいです。

本や漫画

身柄拘束期間は、取調べがなされるものの、1日中行われている訳ではありませんので暇を持て余しがちです。

弁護士が接見する際も、本や漫画の差入れを頼まれることが多いです。

接見する際の手続、持ち物

接見する際は、本人確認書類と印鑑を持っていきましょう。

本人確認書類は、運転免許証や健康保険証、パスポートなどです。

留置場や拘置所の窓口で、被留置者面会簿に住所や氏名、被疑者との関係を記載する必要があります

また、取調べをしていることもあれば、検察庁や裁判所に手続のためでかけていることもありますので、被疑者が留置場や拘置所にいるかどうかを確認しなければなりません。

接見に行く前に警察署に電話で確認をしておきましょう。

被疑者のために家族友人ができること、「弁護士による接見」の依頼

これまでお話ししたように、逮捕、勾留されている場合、家族や友人、恋人が接見できるものの一定の制限がかかってしまいます。

休日や夜間は接見することができませんし、逮捕直後も接見できません。

しかしながら、弁護士であれば逮捕直後や休日、夜間といった被疑者や被告人が不安に感じる時間であっても接見可能です。

弁護士による接見にはそれ以外にも以下の様なメリットがあります。

警察官の立会なしで接見可能

弁護人や弁護人の候補者は、警察官の立会なしで接見可能です。

家族や友人が接見する際は常に警察官が立ち会いますので、心置きなく話すことができません。

面会禁止の制限がない

弁護人やその候補者であれば、接見禁止の措置がとられているときでも接見可能です。つまり、逮捕直後であっても接見することができます。

逮捕直後は、多くの被疑者が動揺しており、心細い状態ですので、弁護士による接見が一番求められる時期です。

逮捕直後に接見をしておかなければ、取調べで不適切な供述をしてしまい、後々不利な立場に立たされることもあります。

取調べの対応や被害者対応などを助言できる

弁護士は、法律の専門家ですので、接見の際に取調べを受ける際の心構えや今後の方針、対応方法について具体的なアドバイスが可能です。

また、被害者が存在する犯罪の場合は、示談交渉についても相談できます。

まとめ

家族や友人、恋人が、なんらかの事件を起こして捜査機関に身柄を拘束された場合、接見に行きたいと考える野は当然のことです。

身柄を拘束されている方にとって身近な方の接見ほど勇気づけられるものはありません。

しかしながら、家族や友人、恋人の接見には様々な制限がついてしまいますので、被疑者や被告人を常にサポートしてあげたいと考えるのであれば、弁護士に接見を依頼することをお勧めします。

弁護士であれば、制限無く接見可能ですし、今後の捜査や処罰で有利になるための助言をすることもできます。

ご家族や友人、恋人の身柄が拘束されている場合は、ご自身で接見するだけでなく、将来を見据えて、弁護士への依頼も検討しましょう。

代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会
2010年司法試験合格。2011年弁護士登録。弁護士法人東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。同事務所の理念である「Update Japan」を実現するため、日々ベンチャー・スタートアップ法務に取り組んでいる。