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投稿日: 更新日: 代表弁護士 中川 浩秀

ネットで誹謗中傷したら訴えられた!示談金は支払わなくて良い場合もある?対処法を解説

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誹謗中傷とは、他人に対して根拠なく悪口を言って、名誉を貶める行為のことです。

近年、インターネットの発達により匿名でのコミュニケーションが増加したことから、それに伴って誹謗中傷を気軽にしてしまう人が増えてきています。

特に2010年代以降Twitterなどの匿名性の高いSNSが登場したことで、誹謗中傷のハードルが下がってきている現状があります。

一方で、誹謗中傷が社会問題化し、昨今では誹謗中傷への対策なども強化されています。

今回は、自身がインターネット上のブログやTwitterでしてしまった発言が誹謗中傷で訴えられてしまった方向けに、誹謗中傷で訴えられてしまった後の流れや、不当に訴えられてしまった際の対処法を紹介します。

匿名のため安心して悪口を書き込んでしまった…

インターネットは、「直接他人と繋がっている・コミュニケーションをとっている感覚が薄い」「匿名性が高い」という点から、他人に対して誹謗中傷を書き込むハードルが非常に低い世界になっています。

中には嫌いな知り合いや、好感が持てない芸能人のブログやSNSに、魔が差して誹謗中傷を書き込んでしまったことがある方もいるのではないでしょうか。

しかし、インターネットで匿名だから誹謗中傷を書き込んでも安心、という訳ではありません

インターネットでも特定が可能な世界になっている

インターネットが発達した現在では、ブログやSNSの匿名での書き込みが、誰によって行われたものか特定することが可能になっています。

ブログやSNSの管理者は書き込みのIPアドレスを特定することができ、IPアドレスが特定できればプロバイダに問い合わせることでIPアドレスの契約者を割り出せる、という仕組みです。

つまり、匿名だと思って書き込んだ誹謗中傷も、厳密には匿名ではないのです。

誹謗中傷後に起りえる様々な状況

ブログやSNSで誹謗中傷を書き込んでしまった場合、以下のような事態が起こることが予想されます。

サイトの運営者から削除される

誹謗中傷を書き込むと、当該の投稿がサイトの運営者から削除される可能性があります。
サイトの管理者が悪質なコメントを削除するような方針をとっている場合もあれば、誹謗中傷の被害者がサイト管理者に報告してコメントの削除を依頼している場合もあります。

DMなどで被害者から和解案が届く

誹謗中傷を書き込んだ場合、被害者から直接連絡が届いて、示談を要求されることがあります

つまり、「示談に応じなければ、サイト管理者やプロバイダを通じてあなたの身元を特定し、名誉毀損などで訴えますよ」というメッセージです。

このように直接被害者からメッセージが届いている場合は、それを無視するとそのまま身元が特定され、訴えられてしまう可能性があります。

ただ、早期に謝罪し、すぐに当該の書き込みを削除することで、許しを得られるケースもあります。

発信者情報開示請求の書類が届く

誹謗中傷の書き込みを行ってからしばらく経った後、プロバイダから開示請求の書類が届く場合があります。

つまり、被害者側がプロバイダを通じて身元を開示するよう要求してきているということです。

掲示板サイトにメールアドレスを登録している場合は、そのメールアドレス宛に書面が届きます。

住所を登録している場合は、郵送で書面がくる場合もあるでしょう。

郵送の場合は確実に書類が届くよう、書留で送られる場合が多いようです。

この段階では、開示請求を無視することも可能ですが、あまりおすすめできません。

任意の開示請求が通用しないことを理由に、被害者側が弁護士を立て、裁判所を通じて事を大きくする可能性などもあります。

このため、開示請求された場合は、拒否や無視をしないで対応するのが無難です。

ただし、情報開示請求を拒否しても差し支えない場合もあります。

ご自身のケースが拒否できる場合に該当するか否かの判断については、弁護士に相談するのが一番です。

刑事告訴される

書き込んだ誹謗中傷の内容が脅迫罪などの刑事的な罪に該当する可能性がある場合は、被害者から刑事告訴される可能性があります。

誹謗中傷で訴えられたら

では、誹謗中傷で訴えられたらどう対処すれば良いのでしょうか。

民事なのか刑事なのかを確認する

誹謗中傷の被害者が誹謗中傷を書き込んだ加害者を訴えるケースは、大きく分けて民事訴訟と刑事訴訟の2種類があります。

民事の場合

民事訴訟の場合、被害者が誹謗中傷によって受けた精神的な損害や、失った社会的な信頼の分の慰謝料を要求されることになります。

訴えられる内容によって、慰謝料の額が変動します。目安は以下の通りです。

  • 名誉毀損:10万円〜50万円
  • 侮辱:1万円〜10万円
  • プライバシー侵害:20万円〜100万円

刑事の場合

刑事告訴をされた場合、取調べを受ける可能性があります。

調査の結果、以下のような刑事罪に該当すると判断された場合には、逮捕や起訴されるケースもあります。

  • 名誉毀損罪:3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金
  • 侮辱罪:拘留または科料
  • 脅迫罪:2年以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 信用毀損及び業務妨害:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

誹謗中傷で訴えられない(罪にならない)場合

以下のようなケースに該当する場合は、誹謗中傷で訴えられても勝訴することができたり、刑事的な罪に問われなくなったりする可能性が高いです。

公共利益のための場合

たとえ誹謗中傷に近い内容であっても、それを公開することが多数の一般人にとって有益である場合、すなわち公共の利益に反しない場合は、名誉毀損に該当しないケースがあります。

例えば、新聞が政治家の汚職を暴いても、名誉毀損で訴えられない、もしくは訴えられても責任を負わない可能性が高いのは、「政治家の汚職」という事実が多数の一般人に知れ渡ることが公共の利益になるからです。

元々本人が公開しているプライバシー・肖像の場合

インターネット上で有名人の画像をSNSのアイコンなどにしている場合、もともと本人が公開している画像であれば、プライバシーの侵害や、肖像権の侵害には該当しません

このため、自分がSNSに公開した写真がどこかで勝手に使われていても、悪意のない場合はプライバシー侵害にも肖像権侵害にも該当しないのです。

しかし、本人のアイコンを使って本人になりすまし、悪質な発言などを行っている場合は、名誉毀損で訴えられる可能性があります

虚偽の事実を捏造していない場合

死者に対する名誉毀損は、「虚偽の事実を摘示」した場合にのみ適用されます。

つまり、摘示した内容が真実である場合は、死者に対しての名誉毀損は適用されないのです。

ただし、生きている人物に対してはその限りではありません。

たとえ摘示した内容が真実であっても、その摘示により被害者の社会的な評価が下がったと判断されれば、名誉毀損で訴えられる可能性があります。

示談で解決・和解できている場合

民事・刑事ともに、被害者との示談が成立しているかどうかは非常に重要です。

民事であれば、和解を締結して解決金を支払うことで、慰謝料を請求された場合よりも安い金額で解決に至ることが可能です。

刑事の場合は被害者と示談することで起訴される確率が下がります

まとめ

SNSやブログが発達した現代では、誹謗中傷を書き込むハードルが非常に下がってしまっています。

このため、安易な気持ちで誹謗中傷を書き込んでしまう例が多く、「ほんの出来心で」と悪気なく書き込んでしまう方が数多くいます。

弁護士を通じて示談を締結することで、慰謝料の請求をされずに済んだり、不起訴になる可能性が高まったりします。

インターネット上の誹謗中傷で訴えたい方・訴えられたことでお悩みの方は、一度弁護士に相談するのがおすすめです。

逆に、自分がインターネットトラブルで訴えたい場合も、そうした事態を早期に解決するためには、弁護士に相談するのがおすすめです。

ぜひご相談ください。

代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会
2010年司法試験合格。2011年弁護士登録。弁護士法人東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。同事務所の理念である「Update Japan」を実現するため、日々ベンチャー・スタートアップ法務に取り組んでいる。